木曜日

桃色のピアス

お気に入りのお洋服に身を包んで、御外で踊りたい気分になる。
そんな春がやってきました。この季節は、かわいいお洋服の映画が観たくなる。
かわいい朝食が食べたくなる!歩きたくなる!そして眠りたくなる!
この季節に生まれた私は毎日がわくわくです。


出会いと別れのこの季節に、可愛い女の子からプレゼンとされた
 
my favorite movie.

Mrs. Doubtfire
 
 
 
If there's love, dear, there are the ties that bind. 
And you'll have a family inyour heart forever. 

All my love to you, poppet. 

 
 
家族に対する愛がたっぷり詰まっている温かい一本です。
私もpapaに会いたくなっちゃったし、
将来のことを恋人と妄想して語り合ったりもした。

パッチアダムスも、いまを生きるも、
グッドウィルハンティングも奇跡のシンフォニーも、私の大好きな映画。
彼の人間性かあらわれているような、あたたかみのある演技が好きだった。 

家族にはいろいろな形や 事情があるけど、
愛がなくなってしまう わけではないと語る ミセス・ダウト。
その姿に泣きそうになりました。

にやっと笑った笑顔が大好きでした。
ロビンウィリアムズ。どうか、安らかに。



10代の時に自分のお店を持つと決心してから、
色々なことがありました。

お店を持つということは、すぐに実行できるものじゃなくて、
何年も洞窟を彷徨っている気分なの。
アーティストの友人はどんどん世の中に出ていく中で、焦りと嫉妬もあったし、
道のりが長いぶん 途中で絶望も感じたし、幾つもの誘惑も裏切りもあった。
多くの準備や計画、想像力も忍耐力も必要だった。
 
 
ただ少しの光を信じて、
ずっと大切にしていた私の気持ちを信じるしかなかった。

今は、夢を語り合った友人らと様々なカタチで携われることが嬉しい。
海外でひとつひとつお洋服を選んで、
それを自分のお店に並べることが嬉しい。
 
自分の力で、ゼロから創るということがとっても嬉しいです。

夢を口に出して、世界に放ってあげるのは、
ロマンチックで、リアリズム。
 
大事なことだよ。


季節が移り変わるように、ひとの気持ちのありようが、
時の流れを経て、色合いを変化させていくのは当然のことだと思う。

だけど、だけどね、その中で変化しないものもある。
それは変化させまいと、守ってきたもの。
 

美しき天才について

 
ドアタシは恐ろしいくらい
彼の映像の虜になっている。
 
 
 

トムの肌を傷つける畑の枯れた
トウモロコシのようにそのざらついた感触が、
見終えた後もいつまでも尾を引いていて、切なさが止まらない。

片田舎の閉塞感、若者の焦燥、 抑圧された暴力、いびつな愛情。
淡々とした時間の経過を、グザビエ・ドランはまるで絵画のように切り取っていく。

1カットを「もっと見ていたい」と思う映画はどれだけあるだろう。
移りゆく映像を留めておきたいと願わずにはいられない。
泥臭くも美しい、彼の息遣いを感じられる。

きっと、みんな、ドランに恋をしているんだ。
 
 

生と死に対する、ぞっとした恐怖感を思い出させてくれるのは、
いつだって映画だ。
 
映画を鑑賞している間に、必ずといっていいほど感じてしまう、
死を迎える瞬間
。わたしの魂はどうなるんだろう、なにを想う?どんな感覚?
目の前が真っ暗になってしまうのかしら?
わたしの人生が全てそこで終わってしまうの?
 
 
それは、そういった、どうしようもない恐怖感なの。
だから、映画館を出た後にヒトと顔を合わせるのも触れるのも恐い。

 

水曜日

サケ子、結婚しよう


ありそうで、なさそうな、ちょっと不思議なお話が「冬の河童」である。
何にもないもの、ただ、少し芽が生えた、それだけのこと。
 
 

この映画は、ごく自然に闇を捉えていた。
暗いお部屋の中で、闇を観るなんて奇妙な体験。

家族ではないが、共同体として、
川のほとりに建つ古びた一軒家に住んでいるのは、
サケ子、玉子、一太郎、おばかの名前の登場人物たち。
彼らは、川の人間だ。
 
この川側の家に住む人間たちの母親は父親と離婚して海側に住んでいる。
川と海。

 
川と風と透明な光り。
木々の音や、川の水の音、ちりんちりん風鈴の音。
扉の開け閉めの音。ピアノが語る ぎこちないクラシック。
倉庫に並ぶ、薄汚れた可愛い陶器たち。
大きく編まれたホワイトのアランニット。
 
男の子が着ちゃうの?と微笑ましくなるホワイトのロゴスウェット。
理由は思い出せないけど、何故か思い入れがある真っ白い牛乳。
 
彼らの生活を見守る気まぐれな猫探偵。

これらは磨き抜かれた美しいイメージたちだった。
簡単に創り上げることなんて不可能。
シンプルだけど緻密なモノたち。
 
 
この家に住む人間たちの微妙な感情たち。
それらの感情はめったに激することはないが、確実に変化していく。
その確実さは風の動きのように自然で、心に深い印象を与え、残る。
 
 
この物語は、感情と日常を捉えるだけ。
予想外から降ってくるショットの一つ一つが浪漫だ。
私が大好きな「三月のライオン」に匹敵する素晴らしい邦画だった。
 

サケ子って名前にうっとりしたけど、
やっぱりちょっと、おばかなお名前。
 
 
 


 

そういえば、また映画館通いが復活してます。
最近映画館で観たのは「愛の渦」。「SEXサークル」「乱交パーティー」がテーマ。
何が面白いって、非日常的な世界と思いきや、
日本人らしい独特の間とか、気遣いとか、嫉妬心とか描かれているから、
思わずくすっと笑う事ができる映画でした。
 
なんで日本人ってこんな所までにきて真面目なんだろう。
楽しいねえ。
こういった作品大好きだから
「ほおーこういうシステムなのね、ふむふむ」と勉強になりました。

恋人同士で笑って観ることができたら、
あなたたちは最高なんじゃないかと思います。

久しぶりの邦画便りでした。では。

木曜日

L'evenement Le Plus Important Depuis Que L'homme A Marche Sur La Lune


エイプリルフールに本当は突拍子もないウソとかジョークを言って、
相手を困らせてみて、ウソピョーンなんて喜んでみたいけれど、
なんだか大人になるにつれて、いろいろと考えてしまって、
結局なんのウソもつかないで終わってしまうことも・・・。
 
それって私だけじゃないはず。
 
 
そんなエイプリルフールにぴったりな映画はこれ。
これを観ればあなたもエイプリルフールに自信がつくこと間違いなし。





「モン・パリ」
原題は「人類が月面を歩いて以来の最も重大な出来事」。
B級感たっぷりの出来。
 
 
 
 

当時パートナーだったカトリーヌ・ドヌーヴとマルチェロ・マストロヤンニ主演の1973年作品。
とても楽しいコメディーでドヌーヴの可愛らしさが詰まっている。

男の人が妊娠なんてあり得ないと思っていたけれど、
男用の可愛らしいパッチワークやふりふりのマタニティ姿や、
「あ!蹴った!」と喜ぶ男の人の顔とか
、産婦人科に並ぶ男の行列とかを想像すると、にやっとしちゃう。
 
もし男の人が妊娠することが可能な世界だったら、
男女の立場も同等になって
少子化対策になって、性的事件も減ったりするんだろうなあ、
なんて思うけどね。

今まで観てきた映画の中で、一番住まいが小規模だった。
古いパリのアパートで1LDKかな。
家族がぎゅっと小さく住んでて、ドアが少ない。
共働きで家政婦さんがいて、歯が抜け落ちそうな子供がいて。
毎日夜ご飯はチキンで栄養偏りがち。
そんな生活が身近に感じることができ、共感できちゃうなんて嬉しかった。

ドヌーヴの彼女独特の弱気なかすれ声が素晴らしくて・・・
グッとくるシーンがたくさんあった。
 
独特の色彩センスが光るファッションも言うことなし。素敵でした。



わたしなりに一生懸命生きている。
それは自分の一度きりの人生を楽しみたいから。
時には、周りに合わせなきゃいけないこともあるかもしれない。
だけどそれに理由がないのならば、私は私らしさを譲りたくない。
 
 
昔みた映画にこのような台詞がありました。
 
「私は全てに責任があると思う。自由だから。手を挙げるのも私の責任。右を向くのも私の責任。不幸になるのも私の責任。煙草を吸うのも私の責任。目をつぶるのも私の責任。責任を忘れるのも私の責任。逃げたいのもそうだと思う。すべてが素敵なのよ。素敵だと思えばいいのよ。あるがままに見ればいいのよ。顔は顔。お皿はお皿。人間は人間。人生は人生。」

この言葉に全てを影響されたわけではないけれど
一つ一つに理由を持つことで
世界は大分カラフルになると気付かされたのは事実です。
 
我が侭だけど、そんな感じ。