土曜日

37°2 le matin

 

bettyちゃんは、過去の自分を思い出させる。傷つきたくないのに、傷つきたくて、傷つけたくないのに、傷つけて。泣いて喚いて縋ってばかり。誰かに愛されていないと精神的不安定で死にたくなって、死のうとして、そして死ねなくて。生きているような死んでいるようなゾンビ状態。私の生きている世界はとても小さくて、流した涙は海になったあの頃。

小さな綻びがだんだんと大きくなって、終いに破綻してしまう様子が見ていて怖くて185分の間、私は震えていた。 優しい友人たちに恵まれて、笑いあり、喜びあり、悲しみがありといった人生の縮図を描いているようなのだけど「神は、人が求めるものを与えてはくれない」。  与えないどころか、奪うばかりじゃないかというほど、絶望的。抱き合えば抱き合うほど削れて行く二人。愛の行き着く先はどこなんだろうね。心を求めて、身体を求めて、その先って。ねえ。

 

 


『ベティ・ブルー』は、フィリップ・ディジャンの小説「朝37.2度』の映画化らしい。 監督には本になる前に届いていて、心惹かれた監督が映画化決定したらしい。 いつか小説も読んでみたいな。 因みに37.2度は女性が一番妊娠しやすい体温なのだそうである。 男と女の愛と性の燃焼点というところらしい。性器丸出し、セックスしまくりだけど、むしろ清々しいし、清潔感。何度も繰り返されるセックスシーンもとっても濃厚で好きだった。君のカタツムリちゃん。

濃厚過ぎて舌が真っ白になる牛乳たっぷりバニラアイスって感じかな。
男性諸君へ。この映画が好きな女の子には気をつけろ。